CVポートとは:
CVポート(中心静脈ポート)は、皮膚の下に埋め込むタイプの静脈アクセスデバイス(静脈内にカテーテルを挿入して薬剤を投与する医療機器)です。リザーバーとも呼ばれます。
100円硬貨程度のサイズの本体とカテーテルで構成され、本体のセプタムという圧縮シリコンゴムの部分に専用の針を刺して薬剤を注入することで中心静脈内に薬剤が投与されます。

本体は、左右どちらかの胸の皮膚の下に埋め込みますが、上腕の皮膚の下に埋め込むこともあります。



予定の治療が終了した患者さんのCVポートは外来処置で抜去が可能です。
CVポートが必要な方
・継続的な(6ヶ月以上)化学療法を行う予定がある方
・上肢の血管が細いため、血管確保が難しい方
・静脈炎を起こしやすい薬剤を投与する方
・経口摂取が困難なで高カロリー輸液が必要な方
・胃瘻造設を検討中、その間の栄養状態の低下を予防したい方
CVポートのメリット
・上肢の血管炎を防ぐことが可能になる


・血管確保時の患者さんのストレスがなくなる
・時間通りに治療を開始し、終了できる
・外見上、埋め込んだ部分は目立たず、通常生活には支障がない
CVポートのデメリット
・ポート周囲やカテーテルの感染症のリスクがある
・カテーテル周辺に血栓症を起こすリスクがある
・異物を体内に留置する精神的負担がある
CVポートをお考えの方、医療機関の皆様へ
当院では日帰り手術で対応しております。日帰り手術の場合、入院が不要なため、費用を抑えることができます。CVポートをご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
また、医療機関の先生方からのご紹介やご依頼も承っておりますので、オンライン予約やお電話にてお問い合わせください。
CVポート造設の費用
化学療法目的の留置の場合:約5万5000円(3割負担)約1万8000円(1割負担)
栄養療法目的の留置の場合:約3万6000円(3割負担)約1万2000円(1割負担)
なお、限度額適用認定証や重度障害者医療証などをお持ちの場合は、適用されます。
また、生命保険会社の手術給付適応です。
当院のCVポート造設の特徴
当院では、気胸、動脈穿刺といった重篤な合併症を避けるため、右前胸部の橈側皮静脈アプローチあるいは上腕の尺側皮静脈アプローチをまずは選択します。
CVポート手術の流れ

① 診察
医師の診察では、以下のことを行います。
・CVポートを留置する血管や皮膚の状態の確認
・お薬やアレルギーの有無の確認
抗血小板薬、抗凝固薬など、手術前に一定期間(2~7日間)中止する必要がある薬は、医師の指示に従って中止してください。また、他の病院や診療所で処方された薬があれば、内服しているお薬が確認できるよう、お薬手帳などをお持ちください。
・手術日の決定
医師の診察後、CVポート造設手術の同意書をお渡し、当日の注意事項について説明します。

② 手術当日
・予約時間に来院をお願いします
・車、バイク、自転車などご自身で運転する必要があるものでの来院はなるべく避けてください
・鎮痛剤などの頓用のお薬を飲まれている方は持参してください

③ 手術
更衣室で検査着に着替えます。
体温、血圧測定など必要な検査を行い、点滴ルートを確保し、問題なければ手術を行います。
手術は局所麻酔で行います。
手術時間は状態によって異なりますが、約40分~1時間で終了します。

④ 手術後
手術後は、院内でしばらくお休みいただき、医師が問題がないことを確認した後、お帰りいただけます。
PICC(末梢留置型中心静脈カテーテル)留置
PICC(末梢留置型中心静脈カテーテル)留置とは腕の静脈からカテーテルを挿入し、心臓の手前にある太い血管(中心静脈)に留置する処置です。当院では、日帰り処置でPICC留置術に対応いたします。主に上腕にある太い静脈(尺側皮静脈など)から挿入することで、従来の中心静脈カテーテルと同様の持続的な点滴や薬剤の投与が可能です。上腕に点滴を留置しますので、腕も自由に曲げられますし、他の部位(鼠径部や頚部)と比較し。感染リスクも少なく長期間の使用も可能です。
費用:6,240円(3割負担)、2,080円(1割負担)
一般外科
擦り傷や切り傷、軽度のやけどの処置、粉瘤などの皮下腫瘤の切除などを行います。診療予約状況によってはお受けできない場合もありますので、必ず事前にネット予約かお電話でご相談ください。